お知らせや新着情報の更新は、Web担当者が最も頻繁に行う作業です。手順は単純なはずなのに、二重に公開されていた、改行がすべて消えていた、画像が画面いっぱいに表示されていた、といった素朴な事故が繰り返し起こります。この記事では、お知らせ投稿でよく発生する事故を原因別に整理し、その場での対処法と再発防止策をまとめます。
同じお知らせが2つ公開されるのは下書き保存と公開の勘違い
お知らせが二重に表示される事故は、操作の途中で別の投稿画面を開いてしまうことが主な原因です。
編集途中に「新規追加」を押すと別の投稿になる
既存のお知らせを修正しようとして、投稿一覧ではなく「新規追加」から書き始めてしまうパターンです。内容は同じでも、WordPressにとってはまったく別の投稿です。結果として、古いお知らせと新しいお知らせが両方公開された状態になります。
複数タブで同じ投稿を開くと片方が上書きされる
ブラウザのタブを複数開いて同じ投稿を編集すると、後から保存した方の内容で上書きされます。先に書いた修正が消えるため、修正したはずの内容が反映されていないという事故になります。WordPressは編集ロック機能で警告を出しますが、同一ユーザーの別タブでは検知されないことがあります。
公開済みのお知らせを直す正しい手順
- 管理画面の「投稿一覧」を開く
- 修正したい投稿のタイトルをクリックして開く
- 編集して「更新」ボタンを押す(「公開」ではない)
- 投稿一覧に戻り、投稿が1件のままか確認する
- サイト側のお知らせ一覧ページで表示を確認する
二重投稿を見つけたらゴミ箱に入れる
重複した投稿は「ゴミ箱へ移動」で処理します。完全削除ではなくゴミ箱に入れておけば、間違えて必要な方を消した場合でも復元できます。ゴミ箱の中身は既定で30日後に自動削除されます。
改行が消えるのはエディタの切り替えとコピー元の形式が原因
入力時には改行されていたのに、公開すると文章がすべて繋がってしまう現象です。
ビジュアルとテキストの切り替えで改行タグが失われる
ビジュアルエディタとテキストエディタを行き来すると、WordPressがHTMLを自動整形します。この過程で、連続した改行や特定のタグが削除されることがあります。一度テキストエディタで整えたレイアウトは、ビジュアルエディタに戻した時点で崩れる可能性があると考えてください。
WordやExcelから貼り付けると余計な書式が混入する
Wordで作った文章をそのままコピーすると、Word独自の書式情報がHTMLに紛れ込みます。この情報がテーマのデザインと干渉し、フォントサイズがばらばらになったり、改行が意図しない形になったりします。
対策は、貼り付ける前にテキスト形式に落とすことです。
| 方法 | 手順 | 効果 |
|---|---|---|
| 書式なし貼り付け | Ctrl と Shift と V を同時に押す | 書式情報を除いて文字だけ貼り付ける |
| メモ帳を経由する | 一度メモ帳に貼り、そこからコピーする | 確実に書式が除去される |
| テキストエディタに貼る | WordPressのテキストタブに直接貼る | HTMLとして扱われるため意図しない整形を防げる |
改行と段落の違いを理解しておく
WordPressでは、Enterキーで段落(新しいブロック)、Shiftキーを押しながらEnterで改行になります。段落は前後に余白が入り、改行は詰まった状態で行が変わります。意図した見た目にならない場合、この2つを取り違えていることが多いです。
制作会社が作り込んだレイアウトが入っているページは、ビジュアルエディタで開いただけでHTMLが書き換わることがあります。装飾の凝ったページは、必ずテキストエディタのみで編集してください。
画像が巨大に表示されるのは元データのサイズと挿入設定
スマートフォンで撮った写真をそのまま貼り付けると、画面いっぱいに表示されたりページが極端に重くなったりします。
スマホの写真は1枚あたり3MBから8MBある
最近のスマートフォンで撮影した写真は、幅4000ピクセル以上、容量3MB〜8MBが標準です。Webサイトで必要なのは幅1200〜1600ピクセル程度、容量200KB以下です。そのまま貼ると必要量の20倍以上のデータをユーザーに送りつけることになります。(回線の細い環境では、写真1枚のために10秒待たされます)
アップロード前に縮小するのが最も確実
WordPressは自動で複数サイズの縮小版を生成しますが、元ファイルもサーバーに残ります。サーバー容量を圧迫し、バックアップの時間も長くなります。アップロード前に以下のいずれかで縮小してください。
- Windowsのフォトアプリでサイズ変更してから保存する
- スマートフォンの写真アプリで送信時にサイズを小さくする
- 画像圧縮の無料Webサービスを使って軽量化する
- EWWW Image Optimizerなどの自動圧縮プラグインを導入する
挿入時のサイズ指定を「フルサイズ」にしない
画像を記事に挿入する際、サイズ選択で「フルサイズ」を選ぶと元データのまま表示されます。通常は「大」または「中」で十分です。挿入後に画像をクリックし、表示サイズを調整することもできます。
表示速度は検索評価にも関わる
ページの表示速度はCore Web Vitalsという指標でユーザー体験の一部として扱われています(出典 web.dev Web Vitals)。中でも画像はページ全体のデータ量の大半を占めるため、実務では最も改善効果が出やすい項目です。お知らせに毎回巨大な画像を貼っていると、サイト全体の評価に影響します。
公開日時とカテゴリの設定ミスは表示順を壊す
投稿が公開されたのに、一覧の想定外の位置に表示される事故です。
下書き期間が長いと公開日が古いままになる
1ヶ月前に下書きを作り、今日公開した場合、投稿日時が下書き作成時のまま公開されることがあります。結果として、最新のお知らせが一覧の下の方に埋もれます。公開前に、公開日時が本日になっているか確認してください。
カテゴリ未設定だと「未分類」に入る
カテゴリを選ばずに公開すると、WordPressは自動的に「未分類」に割り当てます。お知らせ一覧が特定カテゴリを表示する設定になっている場合、投稿したのにサイトに出てこないという事態になります。「投稿したのに表示されない」の原因で最も多いのがこれです。
投稿と固定ページを取り違えている場合もある
お知らせは通常「投稿」で作りますが、誤って「固定ページ」で作成すると、お知らせ一覧には表示されません。左メニューのどちらから作成したかを確認してください。
公開前の3分チェックで事故はほぼ防げる
ここまでの事故は、公開前の確認手順を決めておくだけで大半を防げます。
| 確認項目 | 見る場所 | 正しい状態 |
|---|---|---|
| 投稿の種類 | 編集画面の上部 | 「投稿の編集」になっている |
| カテゴリ | 右サイドバー | 該当カテゴリにチェックが入っている |
| 公開日時 | 右サイドバーの公開設定 | 本日または意図した日時 |
| 画像サイズ | メディアライブラリの詳細 | 幅1600ピクセル以下、500KB以下 |
| 本文の改行 | プレビュー画面 | 意図どおりに段落が分かれている |
| リンク | プレビュー画面 | クリックして正しい先に飛ぶ |
プレビューは必ずスマートフォンでも確認する
PCのプレビューでは問題なくても、スマートフォンでは画像がはみ出したり、表が横に切れていたりします。中小企業サイトの閲覧の多くはスマートフォンからです。公開後、自分のスマートフォンで実際のページを開いて確認する習慣をつけてください。
公開手順をマニュアル化して属人化を防ぐ
お知らせ更新の手順を1枚の紙にまとめ、担当者が変わっても同じ品質で更新できる状態にしておくと、事故は大きく減ります。手順書には、ログイン方法・投稿の作成場所・カテゴリの選び方・画像サイズの目安・公開前チェック項目を含めてください。
最後に
お知らせ投稿の事故は、どれも高度な技術トラブルではありません。編集の入口を間違える、貼り付け方を間違える、サイズを確認していない、という素朴な理由がほとんどです。だからこそ、公開前の3分チェックを習慣化するだけで、発生率は劇的に下がります。
Web管理では、月額1万円からホームページの更新代行・運用保守を承っています。お知らせの投稿代行はもちろん、社内で更新するための手順書作成もお手伝い可能です。「毎回不安なまま更新している」という状態から抜け出したい方は、お気軽にご相談ください。

