パーマリンクとは、記事や固定ページの1つ1つに割り当てられるURLのことです。WordPressの初期設定のままだと ?p=123 のような形式になっており、これを後から変更するとサイト内のすべてのURLが一斉に変わります。この記事では、推奨される設定と、公開後に変更する場合の手順とリスクを整理します。
推奨は「投稿名」だけを含むシンプルな形式
結論から書きます。中小企業のサイトであれば、URLに投稿名だけを含む形式が最適です。
設定の種類と評価
| 設定 | URLの例 | 評価 |
|---|---|---|
| 基本 | /?p=123 | 内容が分からず推奨されない |
| 日付と投稿名 | /2026/08/hozen-hiyou/ | 古い記事に見えるため不利 |
| 月と投稿名 | /2026/08/hozen-hiyou/ | 同上 |
| 数字ベース | /archives/123 | 内容が分からない |
| 投稿名 | /hozen-hiyou/ | 推奨 |
| カスタム構造 | /column/hozen-hiyou/ | 投稿種別を分けたい場合に有効 |
日付を含めると古い記事に見える
URLに年月が含まれていると、検索結果を見た人が「2020年の記事か」と判断して開かなくなります。内容を更新しても、URLの日付は変わりません。ニュースサイトでない限り、日付を含める利点はほとんどありません。
カテゴリを含めるとカテゴリ変更時にURLが変わる
/category/post-name/ のようにカテゴリを含める設定は、記事のカテゴリを変更した瞬間にURLが変わります。運用中にカテゴリを整理することは珍しくないため、この形式は避けた方が安全です。
設定は「設定」の「パーマリンク」から変更する
WordPressの管理画面から、パーマリンクの構造を選択できます(出典 WordPress.org Customize permalinks)。ただし公開後の変更には重大な影響があるため、後述の手順を必ず確認してください。
スラッグは半角英数のみにする
個別ページのURL末尾部分を、WordPressではスラッグと呼びます。
日本語スラッグは実務で問題を起こす
WordPressは日本語のスラッグをそのまま使えますが、実際にはURLエンコードされて %E4%BF%9D%E5%AE%88 のような長い文字列になります。これがメールやSNSに貼られると、極端に長いURLとして表示されます。環境によってはリンクが途中で切れて機能しません。
タイトルを自動でスラッグにすると日本語になる
WordPressは、記事タイトルを自動でスラッグに設定します。日本語タイトルなら日本語スラッグになるため、投稿のたびに手動で半角英数に書き換える必要があります。(この作業が抜けている記事が数十本ある、というのはよくある状態です)
スラッグの付け方
- 半角英小文字とハイフンのみを使う
- 単語の区切りはアンダースコアではなくハイフンにする
- 3〜5単語程度に収める
- 内容が分かる言葉にする(記事の主題をローマ字か英語で)
- 日付や連番は入れない
- 公開後は変更しない
公開後の変更はすべてのURLを404にする
ここが最も重要な部分です。
変更すると何が起きるか
パーマリンク構造を変更すると、既存の全記事のURLが一斉に変わります。その結果、以下がすべて404エラーになります。
| 影響先 | 結果 |
|---|---|
| 検索結果に表示されているURL | クリックすると404 |
| 他社サイトからの被リンク | すべて切れる |
| SNSでシェアされたURL | すべて切れる |
| 訪問者のブックマーク | 開けなくなる |
| メールやチラシに記載したURL | 開けなくなる |
| サイト内の記事間リンク | 切れる場合がある |
リダイレクト設定がなければ評価はリセットされる
旧URLから新URLへ301リダイレクトを設定すれば、蓄積した評価は引き継げます。設定しなければ、それまで積み上げた検索評価は失われます(出典 Google 検索セントラル リダイレクトと Google 検索)。
それでも変更が必要な場合の手順
- ファイルとデータベースの両方をバックアップする
- 変更前に全URLの一覧を出力する(サイトマップやSearch Consoleから)
- 新旧URLの対応表を作成する
- パーマリンク設定を変更する
- リダイレクトプラグインで旧URLから新URLへ301設定を行う
- 主要な旧URLを実際に開いて転送されるか確認する
- Search Consoleでサイトマップを再送信する
- 数週間、404エラーの発生状況を監視する
パーマリンク設定はチェックひとつで変更できてしまい、確認ダイアログもほとんど出ません。設定画面を「見ているだけ」のつもりで保存ボタンを押さないでください。
変更しない方がよいケースの方が多い
判断の目安です。
URLの見栄えのためだけに変えない
日付が入っているのが気になる、という理由だけでの変更は割に合いません。リスクと作業量に対して、得られるものが小さすぎます。
変更する価値があるケース
公開直後で被リンクも検索流入もほぼない場合、サイトを全面リニューアルしてどのみち全URLが変わる場合、日本語スラッグが原因で実害が出ている場合。これらは変更を検討する価値があります。
個別ページのスラッグ変更も同じリスクがある
構造全体ではなく、1記事のスラッグを変えるだけでも、そのページのURLは変わります。アクセスのある記事のスラッグは、リダイレクト設定なしに変更しないでください。
新規サイト構築時に決めておくこと
これから作る場合の推奨です。
公開前にパーマリンク構造を確定する
制作段階でパーマリンクを「投稿名」に設定し、以後変更しない前提で運用してください。公開後に変えないという合意を、制作会社とも共有しておきます。
スラッグの命名ルールを決める
担当者が変わってもURLの付け方が揃うよう、簡単なルールを決めておいてください。半角英小文字とハイフン、3〜5単語、内容が分かる言葉、という3点で十分です。
投稿画面でスラッグを確認する習慣をつける
公開ボタンを押す前に、スラッグが日本語のままになっていないか確認する。この1手順を運用に入れるだけで、後の整理作業が不要になります。
最後に
パーマリンクは、公開前に「投稿名」形式で確定し、以後変更しないのが原則です。スラッグは半角英小文字とハイフンで、内容が分かる短い言葉にしてください。そして公開後の変更は、サイト内のすべてのURLを404にする操作だと理解しておいてください。変更が避けられない場合は、リダイレクト設定とセットで実施する以外の選択肢はありません。
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