名刺やチラシにQRコードを入れたが、そこから何件アクセスがあったのか分からない。トップページに飛ぶだけで、見てほしい情報にたどり着かない。この記事では、印刷物からホームページへの導線を設計する方法と、効果を数字で把握する仕組みを整理します。
QRコードの飛び先はトップページにしない
結論から書きます。飛び先は、その印刷物を見た人が次に知りたい情報のあるページです。
印刷物ごとに飛び先を変える
| 印刷物 | 推奨する飛び先 | 理由 |
|---|---|---|
| 名刺 | 会社概要または担当者紹介 | 相手を確認したいタイミング |
| サービスチラシ | 該当サービスの詳細ページ | もっと詳しく知りたい |
| キャンペーンチラシ | キャンペーン専用ページ | 条件を確認したい |
| 求人チラシ・求人票 | 採用ページ | 応募条件を確認したい |
| 店舗の掲示物 | 予約ページまたは口コミ投稿 | その場で行動できる |
| 納品書・請求書 | お客様の声の回答フォーム | 取引完了直後で満足度が高い |
| 封筒・パンフレット | トップページ | 目的が特定できない場合のみ |
トップページに飛ばすと離脱される
キャンペーンチラシのQRコードでトップページに着地すると、閲覧者は自分でキャンペーン情報を探すことになります。スマートフォンでメニューをたどらせた時点で、相当数が離脱します。(探させた瞬間に、興味は薄れます)
専用ページを作るとさらに効果が上がる
チラシと同じ内容のページを1枚用意し、そこへ飛ばす構成にすると、印刷物からの流入を明確に分離できます。ページ内には問い合わせ導線を必ず置いてください。
効果測定はパラメータ付きURLで行う
QRコードからの流入を数字で把握する方法です。
URLに識別情報を付ける
飛び先のURLの末尾に、どこから来たかを示すパラメータを付けます。Googleはこのパラメータを付けたURLを作成するツールを提供しています(出典 Google アナリティクス ヘルプ URL 生成ツール)。これをGA4で確認すれば、QRコード経由の訪問だけを分離して数えられます。
パラメータには、流入元・媒体・キャンペーン名を指定するのが一般的です。名刺なら「名刺から」、夏のチラシなら「2026年夏チラシ」といった具合に、印刷物ごとに別の名前を付けてください。
印刷物ごとに別のパラメータにする
すべてのQRコードで同じURLを使うと、どの印刷物が効いたのか分かりません。名刺・チラシA・チラシB・店頭掲示で、それぞれ別のパラメータを設定してください。これで、次回どの媒体に予算を配分すべきかが判断できます。
GA4での確認方法
- 集客レポートで参照元・メディア別の内訳を見る
- 設定したキャンペーン名で絞り込む
- その流入の問い合わせ件数を確認する
- 配布数に対する到達率を計算する
- 次回の配布判断に使う
短縮URLサービスは慎重に選ぶ
パラメータ付きのURLは長くなるため、短縮サービスを使いたくなります。ただし無料の短縮サービスは、サービス終了時にすべてのリンクが切れます。印刷物は数年残るため、自社ドメインの短いURLを用意する方が安全です。
印刷物は一度配布すると修正できません。QRコードの飛び先URLは、印刷前に必ず実機で読み取って確認してください。誤ったURLのまま数千部を印刷した、という事故は実際に起きています。
QRコードを作るときの実務的な注意点
読み取れないQRコードを作らないための注意です。
印刷サイズは2センチ角以上にする
小さすぎると読み取れません。名刺なら1.5センチ角以上、チラシなら2センチ角以上を目安にしてください。URLが長いほど模様が細かくなり、より大きなサイズが必要になります。
周囲に余白を確保する
QRコードの周囲に余白がないと、読み取り精度が落ちます。コードの1マス分以上の余白を確保してください。デザイン上、他の要素と密着させないでください。
色を反転させない
背景を濃色にして白抜きのQRコードにすると、読み取れない端末があります。白背景に黒のコードが最も確実です。デザイン性より確実性を優先してください。
複数の端末で実際に読み取る
入稿前に、iPhoneとAndroidの両方で読み取りテストを行ってください。印刷後ではなく、実際に印刷された見本で確認できればさらに確実です。
飛び先ページで用意すべきもの
着地した後の設計です。
印刷物と同じ言葉を使う
チラシに「無料点検キャンペーン」と書いてあるなら、着地ページの見出しも同じ言葉にしてください。言葉が違うと、正しいページに来たのか確信が持てず離脱します。
スマートフォンでの表示を必ず確認する
QRコードを読み取るのはスマートフォンです。着地ページがスマートフォンで崩れていれば、印刷物の費用がそのまま無駄になります。
行動の選択肢を1つか2つに絞る
着地ページには、電話とフォームなど行動の選択肢を明確に置いてください。情報だけ書いて導線がないページは、読んで終わりになります。
期間限定の内容は終了後の扱いを決めておく
キャンペーンページは、期間終了後もQRコードから訪問されます。終了した旨を明記し、現在のサービスページへ誘導する構成にしてください。削除して404にすると、印刷物を見た人が行き止まりになります。
印刷物とサイトの情報を一致させる
意外と見落とされる点です。
料金と営業時間の食い違いを防ぐ
チラシに記載した料金とサイトの料金が違うと、問い合わせ時にトラブルになります。印刷物を作る際は、サイトの情報と突き合わせてください。
サイトを更新したら印刷物も確認する
料金改定や移転の際、サイトだけ更新して在庫の印刷物が古いまま配られることがあります。更新時のチェックリストに、配布中の印刷物を含めてください。
URLの表記も併記する
QRコードだけでなく、URLを文字でも記載してください。QRコードが読み取れない環境や、PCで後から見たい場合に必要になります。この場合も、短く覚えやすいURLが有利です。
最後に
QRコードは、飛び先をトップページにした時点で効果の大半を失います。印刷物ごとに、その媒体を見た人が次に知りたい情報のあるページへ直接飛ばしてください。そしてパラメータ付きURLを使えば、どの印刷物から何件の流入があったかが数字で分かります。印刷は修正できない媒体である以上、入稿前の読み取りテストと飛び先の確認は必ず行ってください。
Web管理では、月額1万円からホームページの運用保守を代行しています。QRコードの飛び先ページ作成、計測パラメータの設定、流入レポートの作成まで対応可能です。「チラシを撒いているが効果が分からない」というご相談も歓迎します。

