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2026.03.19

工務店のホームページ更新・運用|施工事例と実績写真で受注につなげる保守方法

工務店のホームページは「作ったまま放置」されやすい業種の筆頭です。施工事例の写真は溜まっているのに更新されない、建設業許可番号が旧番号のまま、スタッフ紹介に退職した社員が載っている。こうした状態のサイトは、検索で見つかっても信頼を得られず、受注につながりません。この記事では、工務店のホームページを「営業ツール」として機能させるための更新・運用方法を、保守の実務家視点で解説します。

工務店のホームページは施工事例の更新頻度で受注率が変わる

工務店を探している見込み客が最も重視するのは「施工事例」です。どんな家を建てているのか、リフォームの仕上がりはどうか。写真と実績がすべてを語る業種だからこそ、ホームページの更新頻度がそのまま受注率に直結します

施工事例が1年以上更新されていないサイトは「廃業」を疑われる

工務店のホームページで最新の施工事例が1年以上前のものしかない場合、閲覧者は「この会社はまだ営業しているのか」と不安を覚えます。実際には年間数十棟の施工実績があっても、サイトに反映されていなければ存在しないのと同じです。

国土交通省の「建設業許可業者数調査の結果」によると、令和5年3月末時点の建設業許可業者数は475,293業者であり、前年比で0.4%増加しています(出典 国土交通省 建設業許可業者数調査の結果)。これだけの数の工務店・建設業者がいる中で、ホームページの更新が止まっているサイトは比較検討の段階で候補から外されます。(施工事例を見て業者を選ぶのが当たり前の時代に、事例が古いまま放置されていたら選ばれるわけがありません)

月1回の施工事例追加が最低ラインの更新頻度

工務店のホームページ更新で最も効果が高いのは、施工事例の定期追加です。理想は工事が完了するたびに追加することですが、現場が忙しくて手が回らないのが現実です。最低でも月1回、新しい施工事例を追加するペースを維持してください。

施工事例を追加する際に掲載すべき情報は以下の通りです。

  • 施工前・施工後の写真(ビフォーアフター)
  • 工事の種類(新築、リフォーム、増改築、外構など)
  • 施工エリア(市区町村まで記載)
  • おおよその工期と費用感
  • お客様の要望と、それに対してどう応えたかの説明

特に「施工エリア」の記載は重要です。「〇〇市 新築工事」「〇〇町 リフォーム」といった地域名を事例ごとに入れることで、地域名での検索に引っかかりやすくなります。これは後述する地域密着SEOに直結する施策です

ビフォーアフター写真の管理と掲載が受注の決め手になる

工務店の営業において、ビフォーアフター写真ほど説得力のある素材はありません。「この状態がこう変わる」という視覚的な変化は、文章やスペックでは伝えきれない価値を一瞬で伝えます。

現場で撮影した写真がスマホに埋もれている問題

工務店の現場監督や職人は、日常的にスマートフォンで施工写真を撮影しています。しかし、その写真がホームページに掲載されるのは全体のごく一部です。撮影した写真がスマホの中に埋もれたまま、誰がどの現場の写真を持っているかわからない。この「写真の属人化」が、工務店のホームページ更新を止めている最大の原因です。

解決策はシンプルです。現場ごとに共有フォルダ(Googleドライブやドロップボックス)を作り、撮影した写真をその日のうちにアップロードするルールを設ける。この仕組みさえあれば、ホームページ更新の素材不足は解消されます。

写真の掲載にはお客様の許可取得を仕組み化する

施工事例の掲載で見落とされがちなのが、お客様からの掲載許可です。工事完了後に「ホームページに載せてもいいですか」と聞くと、時間が経っていて断られることがあります。契約時の書類に「施工事例としてホームページに掲載する場合があります」という同意項目を含めておくのが最も確実です。

掲載許可を得る際のポイントは以下の通りです。

  • 契約書または申込書に掲載同意の項目を事前に含める
  • 外観写真は住所が特定されないアングルで撮影する
  • 室内写真は生活感のある私物が映らないタイミングで撮影する
  • お客様の名前は掲載せず「〇〇市 S様邸」のように表記する

(「あとで許可を取ろう」と思っていると、結局取れずに事例が増えません。契約の流れに組み込んでしまうのが一番です)

建設業許可番号や資格情報の更新を怠ると信頼を失う

工務店のホームページには、一般企業にはない「法定表示」に近い情報があります。建設業許可番号、一級・二級建築士の登録番号、宅建業免許番号(不動産事業を兼ねている場合)などです。これらの情報が古いまま放置されていると、法令順守の姿勢すら疑われます。

建設業許可の更新時にホームページも必ず修正する

建設業許可は5年ごとに更新が必要です。更新後は許可番号の「般-〇〇」の部分(年度を示す数字)が変わります。許可を更新したにもかかわらず、ホームページに旧番号が載ったままの工務店は少なくありません。

建設業法第40条では、建設業者はその店舗および建設工事の現場ごとに、許可に関する事項を記載した標識を掲げなければならないと定められています(出典 e-Gov法令検索 建設業法)。ホームページは法律上の「標識」には該当しませんが、見込み客が最初に確認する場所であることを考えると、正確な情報を掲載しておくのは当然です。旧番号を掲載していると「許可が切れているのでは」と誤解されかねません。

資格者の異動や退職時にサイトの記載を即座に修正する

一級建築士や施工管理技士がホームページの「会社概要」や「スタッフ紹介」に掲載されている場合、その資格者が退職したら速やかにサイトを修正する必要があります。退職した資格者の名前を掲載し続けることは、虚偽表示にあたるリスクがあります。

特に問題になりやすいのは以下のケースです。

  • 「一級建築士 〇名在籍」の人数が実態と異なる
  • 退職したスタッフの顔写真と名前が掲載されたまま
  • 「代表挨拶」の内容が代替わり前のまま
  • 取得資格一覧に失効した資格が含まれている

こうした情報の不整合は、一つひとつは小さなことに見えます。しかし、見込み客が問い合わせ前にサイトを隅々まで確認する時代において、古い情報や誤った情報は「この会社は管理が杜撰なのでは」という印象に直結します。(家を建てる会社が自社サイトすら管理できていないのでは、仕事の丁寧さも疑われます)

地域密着SEOは工務店と最も相性が良い集客手法

工務店の商圏は限定的です。全国から受注するわけではなく、車で1時間圏内がメインの商圏になります。だからこそ「地域名 + 工務店」「地域名 + リフォーム」「地域名 + 新築」で検索上位に表示されることが、ホームページ経由の集客で最も重要な要素です。

施工事例ごとに地域名を入れるだけでSEO効果が出る

地域密着SEOと聞くと難しく感じるかもしれませんが、工務店が最初にやるべきことは極めてシンプルです。施工事例のタイトルや本文に、施工した地域名を入れる。これだけで「〇〇市 リフォーム」「〇〇町 新築」といったキーワードでの検索表示が改善されます。

具体的には、施工事例のページタイトルを以下のように設定します。

改善前のタイトル 改善後のタイトル
施工事例01 〇〇市△△町 築30年の木造住宅 全面リフォーム
新築住宅の施工事例 〇〇市 注文住宅 延床面積35坪の二世帯住宅 新築工事
リフォーム事例 〇〇市 キッチン・浴室の水回りリフォーム 築25年マンション
外構工事の事例 〇〇市 カーポート設置と庭のウッドデッキ施工

タイトルに地域名、工事の種類、建物の特徴を含めることで、検索エンジンが「このページは〇〇市のリフォームに関する情報である」と認識しやすくなります。施工事例を追加するたびにこの形式を守るだけで、対象地域からの検索流入が着実に増えていきます。

Googleビジネスプロフィールとホームページの情報を一致させる

地域密着SEOにおいて、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は欠かせない存在です。「〇〇市 工務店」で検索した際に表示される地図枠(ローカルパック)に掲載されるかどうかで、問い合わせ数が大きく変わります。

ここで重要なのは、Googleビジネスプロフィールに登録した情報とホームページの情報を完全に一致させることです。会社名、住所、電話番号(NAP情報と呼ばれます)が両者で異なっていると、Googleは「同一の事業者かどうか」を正確に判定できず、検索順位に悪影響を及ぼします。

  • 会社名の表記揺れ(「株式会社」の有無、カタカナ・ひらがなの違い)を統一する
  • 住所のフォーマット(番地の書き方、ビル名の表記)を統一する
  • 電話番号のハイフンの有無を統一する
  • 営業時間が変わったら両方を同時に更新する
  • Googleビジネスプロフィールにも施工事例の写真を定期的に投稿する

Googleビジネスプロフィールの投稿機能を使って施工事例の写真を週1回程度アップすると、検索結果での露出がさらに向上します。ホームページの更新と連動して運用するのが理想的です。

求人情報の掲載はホームページの「もう一つの役割」

工務店にとってホームページは集客だけのツールではありません。慢性的な人手不足に悩む建設業界において、求人情報の発信は経営課題に直結する重要な機能です。

求人ポータルサイトだけに頼ると採用コストが膨らむ

求人ポータルサイト(indeed、求人ボックス、ハローワークインターネットサービスなど)に掲載するだけでは、採用コストが高止まりします。ポータルサイト経由で応募してきた求職者の多くは、応募前に「この会社はどんな会社だろう」と検索して、ホームページを確認します。

その際にホームページの求人情報が古い、あるいは求人ページそのものがないと、応募を見送られる可能性が高くなります。ポータルサイトの掲載料を払いながら、ホームページの整備不足で応募者を逃している。この矛盾に気づいていない工務店は少なくありません。

自社サイトの求人ページに掲載すべき情報

工務店の求人ページに最低限掲載すべき項目は以下の通りです。

掲載項目 記載内容の例 効果
募集職種と仕事内容 大工、現場監督、営業、設計など具体的な業務内容 応募者のミスマッチを防ぐ
給与・待遇 月給〇〇万円〜、賞与実績、各種手当の内訳 応募の判断材料を明示する
現場の写真・動画 実際の施工現場、社員の作業風景、社内イベント 職場の雰囲気を伝える
社員インタビュー 入社の決め手、やりがい、1日のスケジュール 応募者の不安を解消する
資格取得支援制度 対象資格、費用負担の割合、取得実績 キャリアアップ志向の応募者に訴求する
応募方法 電話・メール・フォーム、応募から面接までの流れ 応募のハードルを下げる

厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、建設業の有効求人倍率は他産業と比較して恒常的に高い水準にあり、人材確保が困難な業種の一つです(出典 厚生労働省 一般職業紹介状況)。求人市場で選ばれる工務店になるためには、ポータルサイト任せにせず、自社ホームページでも積極的に情報発信することが重要です。

工務店のホームページで更新すべき項目と頻度の目安

工務店のホームページは、更新すべき項目が多岐にわたります。すべてを一度に整備しようとすると挫折するため、優先度と頻度を明確にして取り組むことが重要です。

更新項目を優先度と頻度で分類して管理する

更新項目 推奨頻度 優先度 放置した場合のリスク
施工事例の追加 月1回以上 最優先 検索流入の減少、信頼性の低下
お知らせ・ブログ 月2〜4回 サイトの鮮度低下、SEO評価の停滞
スタッフ紹介 入退社の都度 虚偽情報の掲載リスク
建設業許可番号・資格情報 更新・変更の都度 最優先 法令順守への疑念、信頼喪失
求人情報 募集状況の変化の都度 応募者の取りこぼし
料金・価格帯の目安 年1回以上の見直し 問い合わせ時のギャップ発生
対応エリアの記載 変更時 商圏外からの問い合わせ増加
WordPress・プラグインの更新 月1回 セキュリティリスク、サイト障害

この中で最も優先すべきは「施工事例の追加」と「建設業許可番号の更新」です。前者は集客に、後者は信頼性に直結します。残りの項目は、月1回のサイト点検時にまとめて確認・更新するのが効率的です。

更新作業を社内で完結させるか外注するかの判断基準

工務店の社長や事務スタッフが片手間でホームページを更新するのには限界があります。以下の状況に当てはまる場合は、更新作業の外注を検討すべきです

  • 施工事例の写真はあるが、サイトへの掲載方法がわからない
  • WordPressの管理画面にログインしたことがない
  • 前回の更新が半年以上前である
  • ホームページの更新を担当していた社員が退職した
  • 制作会社に修正を依頼すると1回5,000円以上かかる
  • そもそも更新に手が回らず、現場仕事を優先してしまう

工務店は現場が本業です。ホームページの更新に時間を取られて、本来やるべき施工管理や顧客対応が疎かになっては本末転倒です。月額1万円程度の外注費用で更新作業を丸ごと任せられるなら、その方が経営判断として合理的です。(「自分でやれば無料」という考えは、社長の時給を計算に入れていません)

工務店サイトにありがちな問題点と改善策

弊社が工務店のサイトを引き継ぐ際に、高頻度で遭遇する問題をまとめます。自社サイトに当てはまる項目がないか確認してください。

施工実績の件数表記が何年も前のまま放置されている

トップページに「施工実績500棟以上」と掲載されているのに、実際にはすでに800棟を超えている。こうした数字の放置は、工務店のサイトで非常に多く見られます。施工実績の件数は会社の信頼を示す重要な数字です。年に1回、年末や年度末のタイミングで見直してください。

可能であれば、施工実績の数字はサイト上で目立つ位置に配置し、定期的に更新されていることが閲覧者に伝わるようにします。「2025年12月時点 施工実績823棟」のように、集計時点を明記すると信頼性が増します。

完成見学会やイベント情報が終了後も掲載されたままになっている

完成見学会やモデルハウスのオープンイベントの告知を掲載したまま、イベント終了後に削除・更新していないケースが目立ちます。過去のイベント情報が「最新のお知らせ」として表示されていると、サイト全体が放置されている印象を与えます。

対策として、イベント情報は掲載時に「終了後の処理」まで決めておくことをおすすめします。終了したイベントは「開催済み」の表記に変更するか、アーカイブページに移動する。自動で非表示にする仕組みをWordPressの予約機能で設定することも可能です。

スマートフォン対応ができておらず表示が崩れている

総務省の令和5年版情報通信白書によると、個人のインターネット利用端末はスマートフォンが71.2%と最も高い割合を占めています(出典 総務省 令和5年版情報通信白書)。工務店のホームページも例外ではなく、閲覧者の半数以上がスマートフォンからアクセスしています。

にもかかわらず、スマートフォンで見ると文字が小さすぎて読めない、画像がはみ出している、電話番号をタップしても発信されない、といったサイトが未だに存在します。特に工務店のサイトは写真が多いため、スマートフォンでの画像表示の最適化は必須です。施工事例の写真がスマートフォンで美しく表示されるかどうかは、受注に直結する要素です。

外注する場合の依頼方法と費用感

ホームページの更新を外注する場合、工務店特有の事情を理解している業者を選ぶことが重要です。一般的なWeb制作会社では、施工事例の効果的な見せ方や建設業界の法定表示について理解が浅いケースがあります。

工務店のサイト更新で外注すべき作業と費用の目安

作業内容 自社対応の難易度 外注した場合の費用目安
施工事例の追加(写真掲載・テキスト作成) 中(写真の加工・リサイズが必要) 1事例あたり3,000〜5,000円
お知らせ・ブログの投稿 低(WordPress管理画面から可能) 月額内で対応可能なケースが多い
スタッフ紹介の更新 中(写真撮影・レイアウト調整) 1名あたり3,000〜5,000円
建設業許可番号等の修正 低(テキスト修正のみ) 月額内の軽微修正で対応可能
求人ページの作成・更新 高(構成設計・原稿作成が必要) 新規作成2〜5万円、更新は月額内
WordPress・プラグインの更新 高(不具合リスクあり) 月額保守プラン内で対応

弊社のベーシック運用プランは月額1万円からで、テキスト修正、画像差し替え、WordPress更新、バックアップを月額内でカバーしています。施工事例の追加も、写真と簡単な説明をメールで送っていただくだけで、掲載用のページを作成します。他社が制作したサイトでも対応可能です。

「写真を送るだけ」で更新できる体制を作るのが理想

工務店のホームページ更新を長く続けるコツは、更新のハードルを限界まで下げることです。理想は「現場で撮った写真をメールやチャットで送るだけで、あとは全部やってくれる」という体制です。

具体的には、以下の流れで運用します。

  • 現場監督が施工完了時にスマホで写真を撮影する
  • 撮影した写真と「〇〇市、リフォーム、キッチン交換」程度のメモを送る
  • 保守業者が写真の加工・リサイズ、説明文の作成、ページへの掲載を行う
  • 掲載完了後に確認依頼が届くので、内容をチェックしてOKを出す

この流れであれば、現場の人間がホームページの操作方法を覚える必要はありません。「写真を撮って送る」という1ステップだけを現場のルーティンに組み込めば、施工事例は自然と蓄積されていきます。(「WordPressの使い方を教えてください」と社員に求めるより、丸投げした方が速く、確実です)

最後に

工務店のホームページは、施工事例と実績写真の鮮度がすべてです。どれだけ良い仕事をしていても、ホームページに反映されていなければ、見込み客には伝わりません。月1回の施工事例追加、建設業許可番号の適時更新、地域名を含めたSEO対策。この3つを継続するだけで、ホームページは「放置された名刺」から「24時間働く営業マン」に変わります。

更新を続けるための最大のコツは、自分でやろうとしないことです。現場の写真を撮って送る。あとはプロに任せる。このシンプルな仕組みが、工務店のホームページ運用を軌道に乗せる最短ルートです。

弊社では、工務店をはじめとした建設業のホームページ運用保守を月額1万円から承っています。「施工事例が溜まっているのに更新できていない」「制作会社に頼むと修正のたびに費用がかかる」という方は、まずは現状のサイト診断からお気軽にご相談ください。写真を送るだけで施工事例を追加できる運用体制を一緒に構築します。

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